姫裏ねむ (ひめりねむ)
「……滅されちゃえ」
姫裏家三姉妹の三女。
天使のような見た目だが、わがまま放題。
部屋から外に出ると、視界が血色に染まる。
高校入学を機に、豪奢な屋敷・姫裏家にて住み込みのアルバイトを始めた僕。
和服メイドのイグルミさんによると、屋敷には三姉妹のお嬢様たちがいるらしい。
でも長女は不在で次女はなぜか行方不明、三女の姫裏ねむは天使のような見た目なのにわがまま放題。
だがのちに、ねむが自分の部屋から出ることができない少女であると知る。
その理由は――彼女の視界が、"血色"に染まっているから……?
さらに、入学したばかりの学校で妙な噂を聞く。
それは、ねむたち三姉妹が、親殺しをしたんじゃないかというもので……!?
謎が謎を呼ぶ青春ミステリー、果たして本当の色はなにか――?
第7回講談社ラノベチャレンジカップ〈優秀賞〉受賞作、堂々登場!
鴉野伊吹は目つきが悪く、売られた喧嘩はすべて買う(そして勝つ)ことから、不良と恐れられていた。
そんな伊吹は、ある徹夜ゲーセンの帰りに幼なじみの涼音の危機を救うことになるが、
代わりに命を落としてしまう。正確には魂が抜けた状態であり、その魂に死神がこう告げた。
「きみを助けたい、と心から思ってくれる人に見つけて貰ってね、三日以内に!」と。
一匹狼の不良である自分を助ける者などいない、と自暴自棄になっていたとき、
見知らぬ少女と目が合った。彼女は一体何者なのか、
そして何故、伊吹が元に戻るための協力を拒むことをしなかったのか……。
通りすがりの謎の少女・ユリと伊吹の不思議な共同生活で、二人の世界は大きく変わる。