城戸山充(Kidoyama Ataru)
ソシャゲ好き、インドア派の男子高校生。
ココアほか女騎士たちを召喚してしまった。
ソーシャルゲーム『女騎士これくしょん』。
その人気キャラクター〈雷光の女騎士ココア〉が――オレの目の前に現れた。こちらの世界に召喚される前の記憶が思い出せないらしいが、ポテチに喜んだり、サイダーに驚いたりと、見た感じはいたって普通の女の子だ。
さらにオレのもとに、豪炎の女騎士アルティアや、清流の女騎士ライラといった、騎士これに登場する第二、第三の女騎士が現れる。みんなオレの家に居着いてしまったため、まさかの女騎士との同居生活だ。
だがそれと同時に、ゲーム内にしか存在しないはずのモンスターが、こちらの世界にも出現するようになった。
どうやら、現実と騎士これ、ふたつの世界の境界が曖昧になっているようで……!?
突然起こる謎に包まれた事件、そこに颯爽と現れ、華麗な推理を披露し解決する――それこそまさに、名探偵。まるでその名探偵のように振る舞う少女、霧ノ宮才華は、僕・日下部秀一の一つ上の先輩だ。しかも家が日本主力財閥の一つだとかで、つまりお嬢様である。
本来ならば僕みたいな平凡学生が近づけるような人ではない。それなのに、なぜか僕は先輩の助手にされている。事件現場へ赴き、積極的に首を突っ込んでいく名探偵スタイル。
それに僕が辟易としている中、ついに本物の殺人事件が起こる――!!
「深き闇の中を彷徨いし謎、この私が白日の下に暴いてみせよう」
先輩の推理が閃き、瞬く間に事件の謎が――解けないのである。
浅井悠馬。好きな言葉はサービスシーン、嫌いな言葉は協調性。
成績優秀だがクズを自認する彼は偶然、学園祭でのクラス演劇主役に選ばれる。
拒否ろうとするもクラスの中心に君臨する美少女、荒川唯に説得され――
「俺みたいなクズに、クラスの中心で輝くキラキラ主人公の気持ちがわかるわけないだろ」
「じゃああんたをスクールカースト頂点に立つ男にしてあげる、だから……」
劇の練習そっちのけで唯たちのグループと行動し始めた悠馬。
次第に唯の見た目と全然違う純真さとひたむきさ、そして抱える秘密を知り……ピュアじゃないから、輝くときはまばゆく光る。素直じゃないから、本当の気持ちを知っている――
ヒネた青春を《再発明》する覚醒系クズキャラ青春コメディ!