いつから私は『救国の賢女』とやらになったのですか――!?
平凡な暮らしを望んでいたファルコット伯爵家の養子・ローラ。
平民の自分を迎え入れてくれた養父の遺志に報いるべく勉学に励んでいた。
だが、ある日――
妹のローラに奪われてばかりの日々はもうたくさん
そういった手紙を残し、義姉のクリスティーナは失踪した。
高い魔力から聖女となり、王太子であるレガートと婚約していたクリスティーナの暴挙は、しかし近しい者たちには意外ではなかった。
粛々と後始末を進める中、レガート殿下の婚約者について国王・王妃と話をすることになり――
「ローラ・ファルコットよ。我が子レガートを支え、共にこの国を守っていってほしい」
「はい、もちろんです。できる限りの力を尽くさせていただきます」
「ありがとう。ではレガートの婚約者として、今後もよろしくね」
聞き間違いかな、と思ったその展開がローラの運命を変えていく――!