金貨１００枚の花嫁 ～捨てられ令嬢は、疎遠になっていた幼なじみに求婚される～
「愛しています。……本当に今さらだけれど、俺の妻になってくれませんか？」買われた花嫁は、幼馴染に溺愛されて幸せになります！
男爵だった父を亡くし、爵位を継いだ叔父の世話になっているディートリンデは、婚約者を従妹のエルナに奪われ、親ほども年の離れた商人の後妻として金貨30枚で買われることになった。その運命を受け入れかけていた矢先、見目麗しい貴族の青年が「金貨100枚」を携え求婚してくる。彼――バルタザール・リューガーは、子どもの頃に喧嘩別れした幼馴染だった。 しかし、彼の目的は形だけの「契約結婚」。夫婦にはなったものの、愛人を設けることはお互い自由という条件だ。ディートリンデは、バルタザールの勤める騎士団詰め所で働き始め、高い事務スキルで一目置かれるようになるが、男女問わず人気者の夫を見てひそかに心を痛めていた。一方、妻に素っ気なく接するバルタザールにも、秘めた想いがあるようで……？ 互いを思いやりすぎて、すれ違い続けた契約夫婦。 気持ちが通じた先に待っていたのは、夢のように幸せな日々と、 思いがけない事件だった――!?