七種海詞 (さえぐさみこと)
高校一年生。
一人暮らしをすることになったところ、突然、幼馴染みの叶恋の訪問を受けた。
「――俺、むかし叶恋に告白して、振られてるんだけど」
彼女は夏よりもまぶしく、輝いていた――。
幼稚園の頃に海外に引っ越した、幼なじみの少女・榊原叶恋。俺が一人暮らしをすることになった高一の夏、叶恋は十一年ぶりに俺の前に現れた。
しかも、彼女はずっと俺のことが好きだったそうで、お嫁さんにしてくださいと言ってくる。突然のことに驚きつつ、俺は叶恋と同棲することになった。
そして、日本に戻ってきたら、コスプレがしたかったと語る彼女。俺はそんな叶恋に振り回されながらも、彼女の明るさに彩られた、楽しい一夏の日々を過ごしていく。
だが、彼女の帰国の背景には、とある重大な秘密があって……!?
幼なじみの少女との、切なくて甘い、きらめく夏の物語――開幕!
七種海詞 (さえぐさみこと)
高校一年生。
一人暮らしをすることになったところ、突然、幼馴染みの叶恋の訪問を受けた。
「――俺、むかし叶恋に告白して、振られてるんだけど」
榊原叶恋 (さかきばらかれん)
海詞の幼馴染みの少女。
両親の都合でイギリスに引っ越していたが、この夏、とある事情により日本に帰ってきて、海詞の家に同居することになる。
コスプレが趣味。
「わたしを――ミコトの、お嫁さんにしてください!」
翠川來那 (みどりかわらな)
海詞とは小学一年生の時に同じクラスになってから今まで友達関係を続けている少女。
バドミントン部所属で、いつも元気でポジティブ。
「もう。みーくんは昔から、全然あたしに興味ないよね」
遙か昔。大陸に一人の英雄が現れ、跋扈していた魔物を滅ぼし、人々をその脅威から救った。
それから時は流れ、現在。滅ぼされたはずの魔物は復活し、再び人々を脅かしていた。
そんな中、英雄の証・聖印を持つ少年マナトが発見される。
英雄、再誕す――生まれ変わりとしてもてはやされるものの、伝説の剣は抜けず、精霊術も発動せず……力の片鱗が見られないまま、三年の月日が流れた。
マナトは人々に『無能』と蔑まれながら、いつか来る明日を信じ、辛い日々を耐えていた。
しかし突然現れた、伝説の剣を抜いた本物の英雄。それにより命運が尽きたマナトの心は、静かに黒く冷えていく――。
「……望みは、何?」
これは、無能と呼ばれた少年の逆襲譚。